CREDIT RISK ANALYSIS信用リスク分析

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実績と新しい技術の融合によるFintech時代の信用リスク管理へ

20年前より、データ・フォアビジョンではデータに基づく財務スコアリングモデルの構築と自動審査を実現してきました。
ディープラーニングなど新しいAI技術が登場する今、金融業界では規制やルールの遵守と信頼性あるリスク判別・計量モデルと、
新技術によるイノベーションを組み合わせた独自性のある信用リスク管理の態勢が求められています。
データ・フォアビジョンでは、実効性あるFintech時代の信用リスク管理を実現するため、
業務設計からモデル構築、そして業務実装までに必要となる分析サービスを、ワンストップでご提供します。

金融業界の特性に基づく分析と数理モデル

金融業界の信用リスク管理モデルにおいては、判別性能だけではなく以下の要件が求められます。

  • シンプルなモデル構造、各リスクファクターと判別結果との関係に対する説明力
  • 規制当局等による監査性
  • 安定的な格付運用を実現するための経済環境変化に対する安定性
  • 金融業界における与信活動との整合性

データ・フォアビジョンはこのような特性を踏まえた分析を実施し、信用リスク管理態勢に必要な統計モデルの構築を実施します。

信用リスク管理態勢の構築から業務実装までの総合支援

信用リスク管理においては、統計モデルの構築だけではなく組織・権限や信用リスク計測・管理システムの導入、リスク分析データの蓄積などの態勢整備が必要となります。
データ・フォアビジョンは、統計モデルの持つ力を最大限に発揮するため、信用リスク管理態勢の構築や検証について、ワンストップで支援いたします。

データが持つ潜在能力を引き出す分析手法とAI

離散化や上下限値の設定、金融データ固有の指標化などにより、データが持つ潜在能力を引き出した分析を実施します。
そして生成されるモデルを様々な数学的手法により評価しチューニングを施すことで、判別力と安定性の向上につなげます。
さらに、AI活用で注目を集めている機械学習手法も組み合わせることで、統計的アプローチと機械学習アプローチの双方から、お客様が持つデータの力を最大限に解き放ちます。

信用リスク管理高度化のためのサービス体系

融資管理プロセスにおけるモデル構築・分析のフルスタックなサービス体系

モデル・分析サービス概要

01信用リスク管理モデルの構築

デフォルト判別能力だけではなく、バーゼルや金融監督当局のガイドラインに即した運用を実現するモデルを構築します。また、横並びの情報となりがちな決算書だけではなく、各金融機関が独自に有する口座取引履歴などのデータを活用し、独自性の高いモデルを実現します。

法人審査・格付モデル構築
決算書や確定申告書による定量情報や金融機関が独自に調査した実態財務情報、 定性情報を元に統計的手法を用いて倒産確率を算出する大企業・中小企業・個人事業主を対象とした信用スコアリングモデルです。 数多くの金融機関における格付制度の根幹を担うと共に事業融資ポートフォリオ管理の高度化を実現します。
LGD推計モデル構築
デフォルト後の回収状況をモニタリングし、バーゼルⅡ内部格付手法で必要となるLGD・EADを推計するためのモデル構築を実施します。
個人審査・途上管理モデル構築
将来の返済能力を考慮し、従来の統計モデルの限界を補完する総合審査モデルです。
個人ローン審査・途上管理モデルは、債務不履行の確率を算出するPD推定モデル、収益性の観点から信用コスト等を考慮し適正金利を自動算出する収益性評価モデル、そして債務者の返済履歴などの動態情報を捉えた途上管理モデルから構成されます。

02信用リスク管理の業務およびモデルの高度化

与信管理モデルの改定は、自社の格付制度や業務ルールに大きな影響を与えます。ご使用中のモデルをベースとしたモデルの強化や、デフォルト判別と組み合わせるモデルを導入することで、業務や制度を大きく変更することなく与信管理を高度化することができます。

異常値分析
財務諸表において異常値を持つ信用リスクの高い先を判別し、排除するためのモデル構築を実施します。
限度額分析
融資実行による返済負担増加を考慮した貸出限度額の算出分析を実施します。
トランザクションモデルの構築
預金残高の推移や口座の入出金から企業の信用力を判別するモデルの構築を実施し、単体での利用や既存モデルとのハイブリッドによる与信管理モデルの高度化を実現します。
財務指標探索AIによる高度化
既存のモデルをベースとし、さらに強化するための転移学習をニューラルネットワーク技術により実施することでモデルを高度化します。

03信用リスク管理態勢の検証

信用リスク管理を持続可能な運用として実現するためには、モデルパフォーマンスの経年劣化や環境変化に対する検証、格付制度やバーゼル規制との整合性検証が重要なポイントとなります。

モデル検証
モデル精度を確認するための検証分析を行います(当社構築モデルに限らず、他モデルベンダー構築モデルについても対応いたします)。
格付制度検証
格付におけるデフォルト率の順位性や審査体系との整合性など、格付・審査体系全体の精度を検証分析します。
バーゼル対応検証
特にバーゼルIIで求められるデフォルト率(PD:Probability of Default)、デフォルト時損失率(LGD:Loss Given Default)、デフォルト時貸出残高(EAD:Exposure At Default)の正確性や適切性の検証を行い、推計プロセスを明確化します。

04信用リスクの計量

信用リスクをモニタリングし金融機関の経営高度化へとつなげるためには、リスク量を合理的に計量し「メーター」として把握可能なものとする必要があります。

信用リスクポートフォリオ分析
非期待損失(UL:Unexpected Loss)を、解析解や様々なシミュレーション手法により計算します。
LGD計測分析
LGDの実測と、蓄積された実績LGDに基づきLGDを推計するモデルの構築を実施し、信用リスク量を分析します。
ストレステスト分析(信用リスク)
GDPなどマクロ経済環境の将来シナリオをインプットとした将来デフォルト率の予測とシミュレーションを実施します。