RISK MANAGEMENT統合信用リスクの高度化

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与信業務、銀行中核業務の将来を担う仕組みの構築

金利低下。貸出先の減少。そして、新たな競争を生むAIの勃興。
今、金融業界における与信業務を取り巻く環境が激変しており、将来の銀行経営を見据えた際、
従来のやり方による与信業務を続けることは「リスク」として捉えられるようになっています。
弊社は創業以来、「データ」に基づく理論的、合理的な判断基準を生み出し、その仕組みを提供してきました。
これは、与信業務においても同様、金融機関における取引先のリスク評価、
リスク管理に資する仕組みを金融機関と力を合わせて考え、提供し続けており、そこで培った知識を、
改めて今の激変している時代に通用する仕組みとして新たに提供していくことを、今後のミッションとして考えております。

金融業界で求められていること

貸出先の発掘、債務者審査(格付付与)、貸出案件稟議、融資実行後のフォローアップ、状況変化の把握と適切な起稟、、、。
一つの貸出案件に対する案件サイクルを考えた場合でも、多くの「やるべきこと」が与信業務には存在します。しかしながら、ゼロ金利や競争の激化などに起因する今の低い利鞘水準において収益が減ってきている現状においては、従来から実施してきたこの「やるべきこと」をそのまま続けていくことは当然ながら経費の削減にはならず、収益的なデメリットになってしまうことが懸念されます。
そのことを勘案すると、この「やるべきこと」を可能な限り軽減し、効率的な人員配置を組織として考え、事務コストの低減、並びに営業力の強化が喫緊の重要課題として挙げられ、多くの金融機関において求められているものと考えられます。
では、従来の「やるべきこと」の軽減、並びに営業力強化と銘打った現場人員の増強を、確かな戦略の無い中行うことでどのようなデメリットが考えられるか。今まで把握してきた顧客に対する理解度が低減し、必要資金の正確な把握がなされないまま渉外が行われることが可能性としては考えられ、資金の使途を正確に知り、顧客が本当に必要とすることの提案を行う【明識】と【雅量】、という、金融機関のレゾンデートルともいうべき非常に重要なスキルが欠落していってしまう、といったデメリットが考えられるのではないでしょうか。
このようなデメリットを顕在化させないためにも、顧客のことを正確に把握するポイントを抑えた「情報力」が非常に重要であり、その「情報力」を損なわないためにも、蓋然性を確保したデータの存在を把握し、そのデータを利用した分析・検証を常に行う仕組みを作り、そこから理解される情報を適切に参照できることが必要と考えます。

提供できるアプローチ

01与信業務のBPR

与信業務のBPRを検討する上でのファーストステップとして、現状の顧客の把握を行う必要があり、その把握をサポートする検証・分析を、弊社にてご提供します。
その把握を行うポイントとして、

  • 顧客毎の「取引方針」の整理
  • 「取引方針」に基づき、負荷をかけるべき先と負荷を軽減すべき先の整理
  • 今までの業務負荷との比較

が挙げられます。
単純な規模(与信規模、顧客の売上規模等)による整理ではなく、今までの総体的な取引状況や、稟議案件発生状況などを勘案し、取引規模が小さく、現時点での収益が少ない先であっても将来の取引を見越して負荷をかけるべき先や、規模が大きく収益も得られる先であっても、負荷の軽減によるコスト低減と収益の最大化を図るべき先、といった整理を行います。
顧客の把握が行われた後、「債務者審査(格付付与)」、「案件審査(案件稟議)」といった、今の与信業務における重要な柱について、負荷をかけるべき先、負荷を軽減すべき先それぞれに対する運用方法を整理します

02顧客把握に向けた「情報力」の強化

運用方法を整理し、運用を開始した後においても、常に顧客の現況を理解し、運用に反映させていく必要があります。
今後の取引方針を決定するためには、顧客のリスク評価、今までの総体取引状況、取引採算状況、といった情報の把握が重要となりますが、具体的な参照情報や、データ分析に基づくモデリング手法もあわせたその情報の取得方法について整理し、明確化していくことを弊社はサポートします。

03「情報力」を有する仕組みの提供

明確化した情報に対し、それを常に参照できる仕組み(システム)を構築する必要があります。
債務者審査(格付付与)や案件審査(案件稟議)を行う「統合融資支援システム」のご提供はもちろん、複雑な分析結果に基づくモデル部分を、「情報力」を有するデータ設計と頑健な開発力とによって弊社でシステム化し、既にご利用されているシステムの有効活用、並びに容易な導入方法を実現します。